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教えて!益永先生 ~割増賃金の基礎編①~

佐藤社長
佐藤社長

割増賃金の計算等について疑問点がたくさんあるのですが、色々お聞きしてもいいですか?

わかりました。では何からいきましょうか?

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

はい。当社は割増単価を計算するときに、基本給や手当の合計を「173時間」で割って計算しているのですが、そもそも「173時間」という数字はどうやって決めているのですか?

はい。割増単価を計算するときに、月の所定労働時間数が毎月固定であればいいのですが、通常は月によって異なる会社がほとんどですよね。その場合、法律上は「1か月平均所定労働時間数」で割増単価を計算する必要があります。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

なるほど。では、当社は「1か月平均所定労働時間数」が173時間になるということですね。どうやって計算するのですか?

はい。下記の計算式で算出しますので、御社の1日の「所定労働時間」と「年間休日」を教えてください。
※閏年は365日を366日に読み替えます。

年間365日-年間休日数=年間の総労働日数×1日の所定労働時間数=年間の総労働時間数÷12か月=「1か月平均所定労働時間数」

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

当社は1日所定労働時間「8時間」で年間休日「105日」です。

そうしますと、下記の計算により「173時間」という結果となります。
年間365日-年間105日=年間260日×1日8時間=年間2080時間÷12か月=173.333・・・≒173時間(端数切捨て)

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

そうだったんですね。そういえば、事務職の正社員が1人いるのですが、その方は、1日所定労働時間「8時間」で年間休日「125日」でした。
そうなると今まで「173時間」で計算してきましたが、間違っていたということですよね?

おっしゃるとおりです。下記の計算により「160時間」という結果となります。
年間365日-年間休日125日=年間総労働日数240日×1日所定労働時間8時間=年間総労働時間1920時間÷12か月=160時間

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

ちょっと待ってください。「173時間」と「160時間」だと、どちらの方が残業単価が多くなりますか?

1か月平均所定労働時間数の数字が少ない方が割増単価が上がります。
同じ所定労働時間数であれば「年間休日数の多い方が割増単価が上がる」というイメージです。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

それはマズイですね。事務職の方は基本的に残業がないので良かったですが、過去の分で足りていない残業代があるということですね。まずは、ご本人にその旨お話しして不足分を支払ってあげたいと思います。聴いておいて
良かったです。

それは良かったです。実際は、1か月平均所定労働時間数「173時間」ではないのに「173時間」で計算している会社も数多く見てきました。これからしっかり整備していきましょう。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

わかりました。でも「173時間」という数字を使う会社が多いのは、何か理由があるのですか?

はい。法定労働時間の週40時間を年間の労働時間数にすると「2,085時間42分※」となります。これを1か月平均にすると「173時間48分」になります。端数を切り捨てると「173時間」になります。
※週40時間×365日÷7日=2,085時間42分

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

なるほど。だから、「173時間」という数字を利用するケースが多いわけですね。
会社側としては週40時間を守れるぎりぎりの数字であり、割増単価の計算でも
単価を最大限低く抑えらますし。

そこまで考えられているかどうかはわかりませんが、「173時間」という数字は週40時間の法定労働時間に影響を受けているのはあきらかですね。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

わかりました。ありがとうございます。次に割増賃金の種類や割増率について教えてください。

わかりました。続きは次回にしましょう。

益永先生
益永先生

【割増賃金の基礎編①のポイント】

■ 法律上は「1か月平均所定労働時間数」で割増単価を計算する必要があり、割増賃金の算定には、まず『所定労働時間数』と『年間休日』の情報が必要である

■計算式は
年間365日-年間休日数=年間の総労働日数×1日の所定労働時間数=年間の総労働時間数÷12か月=「1か月平均所定労働時間数」 となる

※閏年は366日で計算

■所定労働時間や年間休日数が異なる社員は、計算結果も異なることがあるので、注意が必要

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