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教えて!益永先生 ~退職金規程の不利益変更について~

佐藤社長
佐藤社長

当社の現行の退職金規程では将来的に積み立て不足が発生しそうなので、制度の見直しを検討しているのですが、注意点などはございますか?

はい。基本給などの他の賃金と同様に、退職金規程を変更して退職金の支給額を減額するのであれば、不利益変更にあたると判断されます。
そのため、今回ご検討されている退職金制度の見直しも慎重に行う必要があります。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

なるほど。「既得権」という言葉を聞いたことがあるのですが、どういった意味ですか?

はい。「既得権」とは、既に額が確定した過去の勤続期間に対応した額のことです。また、今後の勤続期間に対応した額は「期待権」という言い方をします。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

そうなんですね。当社も過去の「既得権」については変更しないので、将来的な「期待権」について不利益変更が認められるかどうかに注意が必要ということですか?

鋭いですね。おっしゃるとおり、この期待権についてはさまざまな裁判例が出ています。事案ごとに個別の判断となりますので、どの程度の不利益が認められるかは難しいです。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

難しい、からの?

はい。不利益変更については、次のような事情を総合的に考慮して判断することとされています。

①就業規則の変更によって労働者が被る不利益の程度 
②使用者側の就業規則変更の必要性の内容・程度 
③変更後の就業規則の内容自体の相当性 
④代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況 
⑤労働組合等との交渉の経緯、他の労働組合または他の従業員の対応 
⑥同種事項に関する我が国社会における一般的状況 

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

不利益変更を認めてもらうのは大変という事ですね。

はい。賃金、退職金など労働者にとって重要な権利、労働条件の不利益変更については、そのような不利益を法的に受忍させることを許容できるだけの「高度の必要性に基づいた合理的な内容のものかどうか」とされていますのでハードルは高いです。

益永先生
益永先生
佐藤社長
佐藤社長

わかりました。よく検討したうえで、労使間の話し合いもしっかり行ってからすすめていきたいと思います。ありがとうございます。

    

退職金規程の不利益変更のポイント

■「既得権(既に確定した過去の勤続期間に対応した額)」と「期待権(今後の勤続期間に対応した額)」のどちらに当たるかを考慮する

■賃金や退職金等の労働者にとって重要な事案の不利益変更は、様々な事情を総合的に考慮し、「高度の必要性に基づいた合理的な内容のものかどうか」を判断される為、ハードルは高くなっている

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